対象疾患

大腸癌肝転移

虎の門病院での転移性肝癌に対する肝切除術の95%は大腸癌肝転移に対する切除です。当院の肝胆膵外科は他院と異なり、多発肝転移や肺転移合併症例などより進行した治療困難症例を多く扱っております。適切な抗がん剤治療により切除適応を判断し、技術的に切除可能かつ腫瘍学的に切除の意義があると判断するケースに関しては腫瘍の数や大きさに制限なく積極的に治療を行っています。具体的な成績はこちらをご参照ください。

神経内分泌腫瘍

神経内分泌腫瘍(neuroendocrine neoplasm: NEN)は大腸癌に次いで切除適応となる疾患です。NENは膵臓や腸管に発生することが多く、一般的に成長が緩徐で、多くは良性と悪性の中間の性質を示す特殊な腫瘍です。大腸癌肝転移のように根治を企図した切除の対象となります。

その他のがんの肝転移

大腸癌、神経内分泌腫瘍を除く、他癌腫の肝転移や、その他希少疾患の肝転移は一般的に根治が難しい病態ですが、化学療法が奏効したケースなど一部の症例では切除の意義があります。当院は大腸癌、神経内分泌腫瘍以外の肝転移に対する切除経験も豊富であり、頭頚部癌、食道癌、胃癌、十二指腸癌、胆管癌、乳癌、卵巣癌、副腎癌、GIST、平滑筋肉腫、褐色細胞腫などで治癒を含めた長期生存例を多く経験しています。